浜松町の過緊張・強ストレス専門サロンの岡本真由美です。
早く寝なきゃ!焦れば焦るほど|過緊張は眠りが苦手

寝たいのに寝られない。明日の仕事のことを考えると早く寝ないといけないのに、焦れば焦るほど、どんどん目が冴えてしまう。こんなに寝られないなら、いっそ起き上がって仕事をしたほうがよっぽど効率的なのではないか。でも、あと少しで寝れるかも……と思いながら、気づけば2時間。結局睡眠時間が短くなり、翌朝はすっきり起きられず、一日のスタートが最悪になる。
過緊張・強ストレス状態のクライアントさんから伺う「眠りの悩み」の共通点。こんな時、どうしたらいいの?について調べてみました。
眠れない夜に、多くの人がしていること
眠れない夜、多くの方がしていることはだいたい似ています。寝室の中でじっと目を閉じ、何度も時計を見ては「今寝れば5時間は眠れる」「あと4時間しかない」と計算する。頭の中では明日の会議の段取りや、返していないメールのことがぐるぐる回っている。そして、眠れないのは「自分の気の持ちようが悪いからだ」と、さらに自分を追い込んでしまう。
責任感が強く、何ごとも努力で乗り越えてきた人ほど、この状態に陥りやすいように感じます。仕事なら、頑張れば頑張るほど結果が出る。でも眠りだけは、その法則がまったく通用しないのです。
「眠ろうとする努力」こそが、眠りを遠ざける
この現象の正体は、実はとてもシンプルなものでした。「眠りは、努力して手に入れるものではない」ということ。むしろ、眠ろうと頑張るほど、脳と体は覚醒の方向に傾いていくものだったのです。
睡眠学者の柳沢正史先生によると、眠ろうとする努力そのものが、眠りを妨げる要因の一つだと考えられているそうです。そしてもう一つ、眠れない夜を何度も寝室の中で過ごすうちに、「寝室=眠れずに悩む場所」という結びつきができてしまうことも分かっています。焦りによる覚醒と、寝室と眠れなさの結びつき。この二つが重なると、「寝室で横になったら逆に目が冴える」、という悪循環が生まれます。(柳沢先生のコラム:S’UIMINより)
なぜ、焦るほど目が冴えるのか
眠りは、スイッチを切るのではなく、アクセルを離すもの
脳には、眠りに向かう仕組みと、目を覚ましておく仕組みの両方があり、眠りに入るためには、目を覚ましておく側の働きが静まっていく必要があります。ところが「早く寝なきゃ」という焦りや不安は、体にとってはストレスです。心拍が上がり、ストレスに対応するホルモンが働き、体は緊急事態に備える状態になります。これは、眠りとは正反対の方向です。
つまり、眠ろうと頑張ることは、眠りのブレーキを外すどころか、アクセルを踏み込んでいるようなものなのです。
寝室が「考えごとをする場所」になる
眠れないまま寝室の中で考えごとをする夜が続くと、脳は「寝室は考えごとをする場所」だと学習してしまいます。ソファではうとうとできるのに、ベッドに入った途端に目が冴える、という方がいるのは、このためだと考えられています。脳にクセができてしまうのですね。
過緊張の人は、もともとアクセルが踏まれている
慢性的な不眠の研究では、昼も夜も脳と体が高い覚醒状態にある「過覚醒」が、大きな要因の一つだと考えられています。過緊張の方は、まさにこの状態に近いのではないかと感じます。奥歯を噛みしめ、肩が上がり、呼吸が浅いまま一日を過ごしていると、夜になっても体は身構えを解くタイミングを失っています。もともとアクセルが踏まれているところに、「早く寝なきゃ」の焦りが加わる。眠れなくて当然なのです。
眠れない夜、どうすればいいか
眠れないときは、いったん寝室を出る
意外に思ってしまいますが、眠れないときはいったん寝室を出るのが良いとされています。これは不眠の認知行動療法で「刺激制御法」と呼ばれる方法の一つです。暗めにした別の部屋で、スマホや仕事ではなく、本を眺めるなどの「退屈で穏やかなこと」をして過ごし、なんとなく眠気が来たら寝室に戻る。寝室を「眠れずに悩む場所」から、「眠くなったら行く場所」に戻していくためです。
「眠らなきゃ」を手放す
過緊張・強ストレスの人は「几帳面で真面目さん」が多いのもあり、「今日はダメだった」にフォーカスしがち。でも睡眠は一晩くらい短くても、体が翌日以降にちゃんと取り戻そうとするそうです。確かに、私自身も眠れなかった日の次の夜は、前日よりも眠気が強くなって深く眠りやすくなる気がします。「今日は仕方ない、一晩くらい眠れなくても大丈夫」と思えると、それだけで焦りのアクセルが少しゆるみます。
時計を見ない
焦れば焦るほどつい見てしまう時計。でも夜中に時計を見て起きる時間までを逆算すると、ますます焦りは強くなります。もういっそ何時間寝られるのかは考えず、時計は見ない、というのがむしろ眠れやすくなります。
寝る前に、明日やることを書き出す
明日やらなきゃいけないことが頭の中でぐるぐる回る場合、紙に書き出すのが良いそうです。やることを書き出したほうが寝つきが早かった、という研究もあります。ジャーナリングのように頭の中から出してしまえば、意外なほど「いったん手放した感覚」になれるので軽くなります。
入浴は、寝る1〜2時間前(実際難しいですが)
これは柳沢先生はじめ色々な睡眠学者の先生が推奨されていることで、寝る1〜2時間前に、熱すぎないお風呂に入ると寝つきが良くなるということ。温まった体の深部の体温が徐々に下がっていく過程で、自然な眠気が訪れやすくなるためだと考えられていますが、当サロンのクライアントさんはみなさんハードワーカーなので、寝る時間を逆算して仕事を中断してお風呂に入ることは難しい方がほとんどです。サロンでは来店後の放熱のタイミングを考えて施術するため、お帰り後の仕事の予定を伺うことがあります。
ぎゅっと力を入れてから、すっと抜く
寝室に入ったら、奥歯が当たっていないか、肩が上がっていないか、指先に力が入っていないか、確かめてみてください。体の各部分に一度ぎゅっと力を入れて数秒ホールドしてから、ふっと抜く。ヨガの呼吸法や不眠の治療の中で取り入れられている方法です。
朝は同じ時間に起きて、光を浴びる
眠れなかった翌朝、起きるのはつらいのですが、睡眠時間を稼ぐよりもできるだけ同じ時間に起きて、朝の光を浴びてセロトニンを増やす方が良いそうです。徐々に体内時間がずれてますます夜眠りに入りづらくなるのを避けるためでもあります。
それでも眠れない日が続くときは
眠りに対する悩みが強い方は、一人で抱え込まずに医療機関に相談するのも手です。睡眠外来などでは、認知行動療法や、必要に応じた薬など、今はさまざまな方法があります。昔と違って今は寝酒は良くないとされています。
医療機関に行くほどではないが、手前で何かしたい。「自律神経を整える習慣を作りたい」という方は一度当サロンにご相談ください。