浜松町の過緊張・強ストレス専門サロンの岡本真由美です。
サロンの現場で感じる、過緊張が抜けにくい職業別の特徴

外科医やオペ室の看護師、ネイリスト、歯科衛生士、美容師。仕事の内容はまったく違っても、体に表れる緊張には、職業ごとの特徴と意外な共通点があります。施術の現場で印象に残っている職業を挙げながら、過緊張が抜けにくい働き方についてお話しします。
職業別。過緊張になりやすい身体の使い方
長く施術をしていると、同じ「過緊張・強ストレス」といっても身体の負担の偏りには職業別の特徴があると感じます。もちろん、同じ職業だから全員同じ身体になるわけではありません。ただ、長時間同じ姿勢を保つ仕事、細かい作業を続ける仕事、絶対にミスできないという緊張感の特に高い仕事、左右どちらかに偏った身体の使い方をする仕事には、共通の負荷がかかりやすい傾向があるのです。
私が施術現場で特に印象に残っている職業を、いくつか挙げてみます。
オペ室の看護師・医師
当サロンにおいては、特に、手術を行う「外科医」の医師と、「オペ室勤務の看護師」いわゆるオペ看と呼ばれる職業の方が多いのですが、共通しているのはとにかく長時間の緊張感と、細かい作業、無理な姿勢です。美容外科医の医師も多いのですが、どんな手術も人の体を預かっているという使命感と、絶対に失敗できないという強いプレッシャーのもと、長時間の緊張が続く職業です。それに、強い照明の下で目を酷使しながらの非常に細かい作業です。それぞれの医師の好みやクセなどに合わせることも、スムーズに手術をサポートするための大事な仕事の一つだとオペ看をされているクライアントから聞いたことがあります。
神経を使いながら、長時間その場を離れられず、高い集中力を保ちながら作業を続ける手術室。そのため、これらの職業の方の共通する悩みは、首肩の強いハリやこり、目の疲れ、腕や手指の疲労、脳疲労を感じるなどです。緊張感から肩が上がってしまい、呼吸も浅くなってしまっていることもありました。腕は特に、利き手側の伸筋群という、腕の外側が硬く張って、手が外側に反りにくくなっていることもあります。この後すぐに仕事に戻られる方も多いため、眠くならないように気をつけて施術をしています。(もちろんこの後帰るという方はその限りではありません)
余談ですが、先日の熊本地震でのオペ室での映像がネットで話題になりましたね。想像を絶する大きな揺れの中それぞれが瞬時にプロとしての行動を取っている様子が、世界中で絶賛されました。手術に関わる医師、看護師、全てのスタッフの方の高いプロ意識を尊敬します。
ネイリスト・アートメイク・アイリスト
ネイリスト、アートメイク、アイリストの仕事も、非常に細かな作業を一日中行う仕事です。とにかく目を酷使するのと、クライアントの手元・肌・目元などを凝視し、同じ姿勢で利き手を長時間使い、非常に細かく繊細な仕事を続けます。特にネイリストの方は、ダスト(ネイルを削った時に出る削りかす)を吸い込まないようにするためマスクを長時間つけていることで呼吸がしづらい、という話を聞きます。基本的に座りっぱなしで下を向いている作業時間が長いので、首肩のこり、腰痛、目の疲れ、巻き肩になりやすいという傾向を感じます。
年齢が上がるほど目は老眼が進み見えづらくなってくるので、目の疲れはかなり強く訴えるクライアントが多い印象です。また、40代以上のアイリストのクライアントからは、このまま老眼が進んだ後の仕事の仕方などについての悩みもよく伺います。こういう漠然とした悩みや不安も、睡眠の浅さや過緊張・強ストレスが抜けにくい状態になりやすい原因ではないかと思っています。
歯科衛生士・歯科医師
歯科医師や歯科衛生士の仕事も、独特です。特に長く通われている歯科衛生士のクライアントから聞いてハッとしたことがあります。それは、歯医者の椅子は左側にコップを置く台がセットされていて、基本的に歯科医師や歯科衛生士は右側からアプローチしている、ということ。これは患者側の私は言われるまで気づかなかったことでした。確かに、どの歯医者の椅子もそのようになっている・・・!とその時初めて気づきました。
特に歯科衛生士は歯科医の細かい作業をサポートすることが多いので、無理な姿勢で同じ方向から斜めに患者の口の中を覗き込んだり作業をすることになります。そのため、片側の背中や肩、腕が張っていることが多く、左右差がかなりはっきり出る特徴があると感じています。
美容師・ヘアメイク
美容師、ヘアメイクの仕事も、立ち仕事というだけではありません。軽やかに見えるのですが、実際はハサミなどを入れているベルトが非常に重いそうで、腰に負担がかかるそうです。30代の方でもずっと腰痛に悩まされていたという方もいました。片側に重心が偏りやすいので、美容師も左右差がかなり強い職業だと感じます。座ったり立ったり、中腰など、店内を動くことは動くそうですが、それでもシャンプー台は店によっては片側からしかシャンプーできなくて腰痛や背中、肩首の疲れやこりなどの筋骨格系の不調が多く、ハサミによって利き手の手の平に強烈な疲れや無理が続いている方も多くいます。
何より、顔の周りでハサミを動かす繊細な動きをしながら接客業でもあるという、精神的な疲労もかなり大きい職業です。それを知っているだけではなく自分の職業もあり・・・美容室でマッサージしましょうかと言われると「私がしましょうか」と言ってしまいたくなります。
共通しているのは、緊張の連続、そして姿勢の偏り
こうして並べると、職業はバラバラで一見、共通点はないように見えます。しかし共通するのは、強い緊張が一日中続くこと、そして姿勢に無理や偏りがあること。そして、辛いと感じてもすぐにその場から離れることができない、ということです。現代はPCを使った仕事も多く、首肩こり、眼精疲労、腕や手指の疲れを感じていない人の方が少ないくらいです。しかし、今日挙げた職業の方は、その中でも特に「つらいな」と感じてもその場を長時間離れられない、つらくて無理をしていると自分でわかっていても長時間続けざるを得ない、という共通点があります。
私は施術の現場で見てきて、
身体の負荷(細かい作業・同じ姿勢・偏り)+精神的な負荷(緊張・集中・不安)
この両方が合わさることも、過緊張・強ストレス状態の背景の一つではないかと感じています。
番外編
他にもCA、リモートワーク、夜の仕事などなどクライアントの職業は様々で、どの仕事にも外側から見ると気づかなかった内側の人だけが感じているつらさがあります。私はクライアントのプライバシーを何より大切にしているため、こちらからクライアントの職業や内容について詳しく聞くことはないのですが、長年通ってくれている方が多いため現場の話を聞くこともあります。自分がお客さんとして、患者としてその場にいるとわからなかったけれど、身体にはその人の働き方がかなり正直に出る、ということです。そして、こうした小さな緊張の積み重ねが抜けにくくなっている状態を、私は過緊張・強ストレスの一つの背景として見ています。