過緊張と家庭環境の関係|サロンの現場で感じてきたこと

三人きょうだいと並ぶ岡本真由美(浜松町の過緊張・強ストレス専門サロン オーナー)

浜松町の過緊張・強ストレス専門サロンの岡本真由美です。

サロンで多くのクライアントさんと接してきて、長い方は10年近いお付き合いになる方もいらっしゃいます。私は職業柄、施術に必要でない限りこちらからプライベートなことをお聞きしないのですが、これだけ長くなると心を許してくださり、たくさんのことをお話ししてくださる方もいます。

そして気づいたのが、過緊張の方にはある共通点があるということ。それは、子供の頃の家庭環境が少なからず影響を及ぼしていそうだ、ということでした。

目次

現場で感じる、過緊張の方の共通点

今日は、統計でも研究でもなく、あくまで現場で一サロンオーナーが感じてきたこととして、過緊張と育った家庭の空気について書いてみたいと思います。

「がんばり方」の根っこにあるもの

過緊張の方とお話ししていると、仕事の話の先に、ふと子供の頃の話が出てくることがあります。厳しい躾、成績や進路への強い期待、両親の不仲、家の中のピリピリした空気。語られる内容は人それぞれですが、どこか似た空気があります。それは、「家庭の中が安らげる場所ではなかった」ということです。

もちろん、全員がそうだというわけではありません。ただ、力を抜けずに苦しんでいる方の背景には、安心して気を緩めることのできなかった子供時代があることが多いように、私は感じています。

子供は、家の空気に敏感

子供にとって育った家庭は、自分で選ぶことも、自力で出ていくこともできない場所です。親の機嫌をうかがい、怒られないように先回りし、期待に応えて褒められることで自分の居場所を確かめる。そうした毎日の中で、子供は頭で考えるより先に、体で身構えることを覚えていくのかもしれません。

長女、長男だからしっかりしなさいと言われて育った。逆に、上の子は甘やかされていたのに自分は大切にされなかった次男次女だった。はたまた、奔放だと言われることが多いけれど、上の二人が先に好きなことを始めて家を出てしまい、否応なく家業を継ぐことになった末っ子だった。母が男の子ばかり可愛がった、いや逆に父が娘にだけ甘くて自分には……。家庭によって本当に様々で、どのガチャが当たりです!とは簡単には言えないものがあります。

先日も、あるビジネスセミナーで登壇された講師の先生が、ご自分の家庭のことをお話しされました。男性経営者で次男。父親が厳しく夫婦喧嘩が絶えず、家庭は常に緊張感が張り詰めていたそうです。でも子供の頃は、他の家庭のことはよく知らないもの。みんなこうだろうと思っていたそうです。優秀な兄と常に比べられ、がむしゃらに勉強して難関中学・高校・大学へ。はたから見れば順風満帆ですが、心の中では常に兄へのコンプレックスが強かったとのこと。就職先も、兄とは会社の規模で比べられない別の業種を選んだそうです。

この方は過緊張をテーマに話されていたわけではないのですが、私は観覧席から、この方の体から発せられるサインについ仕事モードで見入ってしまいました。

体に出るサイン

過緊張の方には、無意識に肩が上がる、奥歯を噛みしめる、息を浅く止める、瞬きが多いといったことがよく見られます。この経営者の方もそうでした。身構えることを長く続けていることで巻き肩になりやすかったり、巡りの悪さから顔色のトーンや肌に出ることもあると感じます。

一つひとつは小さな反応でも、それが何年も続けば、力の入った状態こそが「普通」になっていきます。サロンで「力を抜いてください」とお伝えしても、抜き方が分からないとおっしゃる方がいるのは、そのためなのかもしれません。

私自身のこと

ここで、私の子供時代のことも書いておきたいと思います。私自身も子供の頃は緊張感のある家庭でした。父は典型的な亭主関白で、家族の誰も父には逆らえません。三人きょうだいの長女である私は、常に一番ちゃんとしていなければならず、二人がした悪いことも全て長女の私の責任になりました。連帯責任?でベランダ、押し入れ、玄関の外などあらゆるお仕置きを経験し、躾にはとても厳しい家庭でした。高校生になってもドラマやバラエティを見せてもらえなかったので、当時大ヒットした「高校教師」の翌日、学校では見たフリでしのいでいました。

原因はそれだけではないでしょうが子供の頃は虚弱体質で、思春期には動作チックも出ました。人に指摘されても瞬きが止められず辛かったですね。常に身構えて、頭の中で怒られないための策を色々と考える子供だったと思います。

身構えは、大人になると武器になる

やっかいなのは、子供の頃に身につけたその「構え」が、大人になると武器になることです。

その緊張は、大人になると役に立ってしまう

人の顔色を読む力や空気を察する力、期待に応える責任感などが社会では評価され、仕事で出世したり成功したりします。誰にも頼らない強さは、一人で決断する力になります。

だからこそ、この構えは簡単には手放せません。手放したら今の自分が崩れてしまう気がするからです。実際、サロンに来られる方の多くは起業したり社会的に立派な成果を上げている方で、その成果を支えてきたのが、まさにこの張りつめた体なのだと感じます。

けれど、体はいつまでも身構えたままではいられません。休んでも疲れが抜けない、眠りが浅い、朝起きたら食いしばりで頭が痛い。そうしたサインは、長年の構えが限界に近づいているという、体からの知らせなのかもしれません。

緊張は持っているけど、過緊張は手放す

私の場合、その限界が来たのは25歳のときでした。会社員を辞めたいけれど親には言えない、でも自分で独立したい、失敗は絶対にできない。プレッシャーがピークに達したとき、おそらく私の自律神経はもう限界だったのでしょう。パニック発作と発疹がコントロールできず、動けなくなりました。頭の中では「私まだ行けるのに、どうして?」と思っていたのですが。(25歳で一度バグった時の話を読む)

紆余曲折を経てたどり着いたのが、今私がサロンで専門としている、過緊張からくる不調をほどくことです。社会人になって30年ほど経ち、たくさんの人に出会いましたが、仕事で成功している人で緊張感がない人に会ったことがありません。それを口にするかしないかの違いだけだったりします。

緊張が悪いのではなく、過緊張が悪いのです。

過去は変えられなくても、体は学び直せる

育った家庭を今から変えることはできませんし、サロンはそれを掘り返す場所でもありません。私がしているのは、解剖学を軸にその方の緊張を見立て、長年入り続けてきた力を一つずつほどいていくことです。

抜き方が分からないとおっしゃる方でも、施術中にウトウトされることは多く、「こういうサロンで寝たことはなかったので驚いた」と言われることも珍しくありません。ちなみに、寝入りばなにビクッとなる、寝ぼける、寝言を言う、涙が出る、おならが出るなど、力が抜けたときには様々な反応が起こりますが、私はありとあらゆる反応に完全に慣れておりますので、一切気にしないでいただきたいと思っています。

お話しくださる内容に私自身の経験と重なるところが多いと、それだけで心もほどけるのか、自然に涙を流される方もいらっしゃいます。不思議なもので、体が一度「力を抜いても大丈夫だった」という経験をすると、心のほうも少しずつ構えをゆるめていくことがあります。頭では分かっていても抜けなかった力が、触れられることでふっと抜けていく。

身構えることで生き延びてきた私たちは、自分を否定する必要はないと思います。

ただ、少し力を抜いていくことで、もっと前に行けると思うのです。

当サロンの施術は、25歳で原因不明の不調を経験してから四半世紀以上、自らの体で積み上げてきた経験と学びをもとに、岡本真由美が独自に組み立てたものです。

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